ダブルフォークリフトのバッテリー劣化が早い本当の理由とは

ダブルフォークリフトは便利だが、バッテリーには過酷
ダブルフォークリフトは、飲料物などを扱う現場で多く採用されている車両です。
標準フォークリフトが爪2本であるのに対し、ダブルフォークリフトは爪4本構造となっており、
2パレットを同時に搬送することが可能です。限られた時間の中でも高い作業効率を実現できる一方で、バッテリーには常に大きく負荷がかかる状態になります。
そのため現場からは、 「ダブルフォークリフトはバッテリーの減りが早い」 「交換サイクルが想定より短い」 といった声が多く聞かれます。
ダブルフォークリフトのバッテリー寿命が短い原因は高負荷だけではない
ダブルフォークリフトは、 2パレット同時搬送による荷重増加 ・高頻度の加減速やリフト操作と
いった高負荷運用になりやすい車両です。
しかし、 実際の現場を詳しく見ていくと、それだけでは説明できない劣化傾向が見えてきます。
実測データが示すバッテリー劣化要因
ダブルフォークリフト14台の計測を行ったところ、うち12台でバッテリー内部に位置するセルが先行して劣化していることが分かりました。
これは偶然ではなく、ダブルフォークリフト特有の構造によって起こりやすい現象です。

なぜ「内部に位置するセル」だけが先に劣化するのか
フォークリフト用鉛バッテリーは、複数のセルを直列接続し、バッテリーボックス内に収納した構造になっています。
この時すべてのセルが同じように使用されているように見えますが、実際にはおかれている環境が異なります。
内部に位置するセルには次のような特徴があります。
- 周囲が他のセルに囲まれている
- 外気に触れにくい
- 熱がこもりやすい
特に、 ダブルフォークリフトのような高負荷運用が続く車両では、内部に位置するセルの温度が外側のセルよりも高くなる状態が常態化します。
温度上昇がバッテリー寿命を一気に縮める理由
鉛バッテリーは温度が高くなるほど劣化が加速する特性があります。
鉛バッテリーの一般的な特性として温度が10℃上昇すると、劣化進行スピードが2倍になると言われています。

つまり、外側のセルが比較的健康でも、内部に位置するセルの高温化が続くと、先行的に劣化します。その結果、セル間で劣化のバラつきが発生していきます。
結果として次のようなトラブルが発生し、バッテリー全体が突然使えなくなったように感じることがあります。
- 内部に位置するセルの先行劣化
- バッテリー内の内部抵抗の増加
- 単セルの電圧低下による容量低下
今日からできる劣化抑制の運用対策
内部に位置するセルの高温化を完全に防ぐことは難しいものの、進行を抑えることは可能です。
特に効果的な対策
充電時・稼働直後は座椅子を上げてバッテリーボックス内のこもり熱を逃がす
この対策は設備投資が不要で、現場ですぐに実践できる点も大きなメリットです。

まとめ:早期劣化には必ず理由がある
今回はダブルフォークリフトのバッテリー劣化が早い理由や対策方法についてお伝えしました。
本記事の重要ポイント
・ダブルフォークリフトは内部に位置するセルが高温になりやすい
・バッテリーは高温になると、劣化スピードが加速する
・運用改善で劣化進行および温度上昇を抑えることは可能
「ダブルフォークリフトのバッテリー交換が早い」と感じている場合、その原因は内部に位置する
セルの高温化かもしれません。 ぜひ一度、運用方法を見直してみてください。
ご相談ください
当社は、バッテリー寿命延命装置「IchouSystem」の販売に加え、フォークリフトのバッテリー運用を可視化・見直すことで、寿命を延ばす支援サービスを手掛けています。
バッテリーの劣化は、必ずしも「製品の性能」だけで決まるものではありません。
充電方法、充電タイミング、過放電の有無、日々の使われ方――こうした運用の積み重ねが、寿命を大きく左右しているケースが多く見られます。
そこで当社では、フォークリフトの使われ方や充電運用を多角的に整理・評価するFOSA(Forklift Operation Status Assessment)診断サービスを提供しています。
FOSAでは、現場ヒアリングをもとに「どこに負荷がかかっているのか」「何を優先的に見直すべきか」を明確にし、延命につながる具体的な改善ポイントを可視化します。
「バッテリーの寿命が早い原因を知りたい」
「今の運用が本当に適正なのか判断できない」
「延命装置を導入する前に、まず現状を整理したい」
このようなお悩みをお持ちでしたら、まずはFOSA診断からお気軽にご相談ください。現場の実態に即した形で、最適な改善の進め方をご提案いたします。

