フォークリフトの均等充電とは?普通充電・自動充電との違いをわかりやすく解説

はじめに均等充電、なんとなくやっていませんか?

フォークリフトのバッテリー管理をしていると、こんな疑問を抱く現場担当者の方は多いです。

  • 「均等充電って毎回やったほうがいいの?」
  • 「普通充電とどう違うの?」
  • 「そもそも均等充電って何?」

現場では「均等充電したほうがいい」と聞いて、とりあえず毎回やっているケースもあります。
一方で、「必要なのかよくわからない」と疑問に思いながら、放置している場合も少なくありません。

本記事では、均等充電とは何か、普通充電・自動充電との違い、現場での使い分け方をわかりやすく解説します。

この記事でわかること

この記事では以下のポイントを解説します。

・均等充電とは何か、どんな目的で行う充電なのか
・均等充電をやりすぎた場合に起こるリスク
・普通充電・均等充電・自動充電それぞれの役割と特徴

フォークリフトの最適な充電方法について知りたい方は、ぜひ読み進めてください。

均等充電はセル間バランスを整える“調整作業”

均等充電とは、バッテリー内部のセル間の電圧差を整え、容量バランスを回復するための特別な充電です。

  • 長期間使ったバッテリーや、容量低下が見られる場合に効果を発揮
  • 毎回行う必要はなく、状態に応じて実施するのが基本

▼均等充電実施時の容量変化

セルとは?

バッテリー内部にある2Vの小さな電池ユニットのことです。48Vバッテリーの場合は、24個の単セルが直列につながっています。

均等充電は「日常的に行う普通充電」とは目的が異なる、調整のための特別な充電です。

過剰な均等充電によるリスク

均等充電を必要以上に行うと、バッテリーに以下のようなリスクがあります。

  1. 破損や事故のリスク
    過剰充電によりバッテリーが発熱し、電解液が減ると電極板が露出する「空焚き」の状態に。
    最悪の場合、破裂や発火の危険もあります。
  2. バッテリーの寿命短縮
    発熱によりサルフェーション(バッテリー劣化の原因物質)が増え、性能低下が加速します。

均等充電は必要なときだけ行うのが基本です。むやみに繰り返すと逆効果になります。

普通充電・均等充電・自動充電の特徴

普通充電

使用した分の電気を補うための基本的な充電方法です。
日常的に行う充電として最も適しており、バッテリーへの負担が少なく、安定した運用が可能です。

▼普通充電実施時の容量変化

均等充電

バッテリー内部のセル(電池の単位)の電圧を均一に整えるための充電方法です。
長期間の使用や過度に放電しすぎると、セルごとのムラが生じて性能が低下します。
そのような場合に均等充電を行うことで、セルバランスを整え、性能の回復を図ることができます。

▼均等充電実施時の容量変化

自動充電

バッテリーの状態を検知し、普通充電と均等充電を自動で切り替える充電方法です。
充電方法を判断する手間がなく、常に最適な状態で運用できるため、最新の車両では標準搭載されている場合もあります。
※「自動充電」といっても、メーカーごとに制御の仕組みが異なる場合があります。三菱ロジスネクスト社では、自動充電モードであっても、他メーカーの普通充電に相当する方式を採用しているケースがあります。詳細は取扱説明書や充電仕様をご確認ください。

充電方法ごとのメリット・デメリット

普通充電・均等充電・自動充電は、目的や状態に応じて使い分けることが重要です。

普通充電

メリット
  • バッテリーへの負担が少ない
  • 充電時間が他の充電方法より短く6~8時間程度で扱いやすい(均等充電は10~12時間かかる)
注意点と
回避策
  • 長期間使用でセル間の電圧バランスが崩れ、性能が低下していく
  • ⇒回避策:月に1回程度、均等充電を実施しセル間の電圧バランスを均等に保つ

均等充電

メリット
  • バッテリーの容量を回復できる
  • 劣化したバッテリーのリカバリーに有効
注意点と
回避策
  • 充電時間が長く、完了まで10~12時間程度かかる
  • 頻繁に行うと逆に寿命を縮める
  • ⇒回避策:均等充電は、翌日が休業日の終業時(例:金曜日)に実施し、業務に支障が出ないようにする

自動充電

メリット
  • 通充電と均等充電を自動切替
  • 常に最適な状態で管理できる
注意点と
回避策
  • 対応していない車両や充電器もある
  • →回避策:自動充電が非対応の場合は普通充電に加え、定期的な均等充電を実施する

まとめ ー 充電方法の使い分けポイント

均等充電を含めた充電方法のポイントは次の3つです。

  1. 普段は普通充電または自動充電で十分
  2. 均等充電は月1~2回、または必要なときだけ実施
  3. 過放電・過充電を防ぐタイミングで充電する(残量メーター5~8コマで開始)

この3つを守ることで、バッテリーの状態に合わせた適切な充電が可能です。

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